オフィスラヴ-鬼上司の対処方法ー
「待て…」



「えっ?」



私を呼び止めて有栖川部長はデスクに舞い戻った。


有栖川部長は、私に何かを差し出した。


「ほら」


有栖川部長は私に渡したのは絆創膏。



「怪我したんだろ?」


「…ありがとうございます…」


今日はやっぱり、機嫌がいい…



「有栖川部長…今夜…彼女とデートですか?」



「はぁ?」


有栖川部長の整った細い眉毛がへの字に曲がる。



「すいません…私…また…地雷踏みました…ゴミ捨てて来ます…」

慌て踵を返えしたせいか、躓きそうになる。
「慌てるな!!」
有栖川部長が手を伸ばして、後ろから支えてくれた。
「お前はドジなんだ!!
自覚してないだろ?もう少し落ち着いて行動しろっ!!」

「すいません・・・ありがとうございます」

「わかればいい・・・」

有栖川部長の手が私のカラダから離れる。
私は深呼吸をして、フロアを出た。

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