オフィスラヴ-鬼上司の対処方法ー
「…誰に俺の見合いを訊いて、邪魔をしに来たのかは…あえて訊きません。このまま、素直にお屋敷にお帰りなさい。紗耶香お嬢様」


「瀬川…」



「わかりましたか?」


瀬川さんは駄々を捏ねた子供を窘めるように紗耶香お嬢様に念を押した。



「瀬川…私は・・・」


「俺はこの方と結婚します!!」


瀬川さんは紗耶香お嬢様に見せつけるように私の腰を抱き寄せて頬にキスをした。



「瀬川…瀬川の馬鹿!!」



紗耶香お嬢様は瀬川さんを罵り、唇をギュッと悔しげに噛み締めてその場を去ってしまった。



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