オフィスラヴ-鬼上司の対処方法ー
「有栖川部長、ありがとうございました」

私はフロアに戻った部長を捕まえて、礼を言った。

「礼なんて要らない。神楽坂社長が自ら謝りに来るとは。驚いた」

「改めて思いました。我が社の社長っていい方ですね」

「ふん」

有栖川部長は呆れたように鼻を鳴らす。


「あの…部長、今夜何が食べたいですか?」

「まだ昼飯もまだなのに…もう夕食の話か・・・」

「色々と迷惑掛けてるからお詫びのつもりで」

「お詫びなんていいから…お前にコピーを頼みたい。俺について来い」

私は部長の命令で金魚の糞のように後を付いて行った。


執務室に入るとデスクに置いていた紙をそっと渡した。


「この資料のコピーを10部頼む」

「わかりました」

私は部長から受け取った資料を大切に持って執務室を出る。





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