ミカンとおれんじ ~High School~
その日の昼休み。


「......で、何でこいつも居んの?」


「良いじゃーん、俺も一緒に食べたいし♪」


綾場さんが隣に居る秋梨くんを指差して言うと、秋梨くんはニコニコして返した。


「......ていうか、みんなで屋上で食う必要あるのか?」


「気にしない、気にしない♪」


綾場さんと同じテンションでそう言う萩尾くんに、あたしは卵焼きを口に入れながら笑って言った。


今、あたし達は4人で屋上でご飯を食べている。


屋上に行こうとした萩尾くんをあたしが呼び止めて、秋梨くんを誘ったんだ。


......女の子達の視線が痛かったけど。
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