おひとり様の私が恋！？

「もう！いつも、はぐらかすんですね！夏樹さんはって！ふん！」


　上手くはぐらかされてしまった真田さんは、頬を膨らませて拗ねてしまった。
　　あらら‥拗ねてるし。

　　苦笑いして二人を見つめていると、片付けをしていた夏樹さんと目があった。


　　別れの合図かな？だと思った私は夏樹さんにお礼を伝える為、少し近寄った。


「夏樹さん。魔法かけて頂いて、ありがとうございました。では失礼致します。行くよ！佐々木さん！」

「はーい！」


　　一方的にお礼を述べると私は真田さんに声を掛け、個室から出ていき店のドアに手をかけた瞬間――――

　　ガシッ―――


「待って！レナさん。」


夏樹さんが私を追いかけてきたのか、

　ドアに手をかけようとしていた私の反対の手を勢いよく掴み呼び止めていた―――