ドレミで愛を奏でよう
俺はピタッと立ち止まって振り返る。


後ろでは必死に息を整えている音色。


そんな音色は俺の投げ掛けた質問に、丁寧に答え始めた。


音色の話ではこうだー…


突然話しかけてきたさっきの男。


てっきりカツアゲと思った音色は、お金を払うため『いくらですか?』と聞いたらしい。


そしたらその男が『いくらがいいの?』と聞いてきて、音色が持ち金全額『5千円』といった。


そしたら男が音色に手を差し出してきたらしい。


まぁ、大方こんなもんだろう。


「……」


                                                      
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