ドレミで愛を奏でよう
「道也君っ道也君っ」


ピクリとも動かない俺に焦ったのか、音色が俺の名前を何度も呼ぶ。


「嫌だよっ死なないで。パトラッ○ュ、私ジャイ○ンよりうまくなるから道也君連れてかないで」


…何だよ。なんでパトラッ○ュとかジャイ○ンが出てくる訳??


ちらっと方目を開けて音色を見てみる。


音色は座り込んでうつむいて今にも泣きそうに瞳に涙を溜めていた。


「ぶっ」


こらえていたけど限界がきて、俺は吹き出してしまった。


そんな俺を音色は顔を上げてきょとんと見つめている。
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