ドレミで愛を奏でよう
ここから“スイートスイート”まで15分と、並ぶのに時間かかるから(すっごくおいしくて、昼も夜も満員なんですよ)少なくても一時間はかかる。


鬼ですか。お姉さん。


「あ、じゃあねっ潤」


「は?待てよ」


歩きだした私の腕を潤に掴まれた。


「さすがに音色一人で帰せねぇって。変なおっさんに襲われたらどうすんだよ?」


「え?私なんか誰も襲わないよ。逆に逃げていかれるかと。防犯ブザー持ってるし」


私は素早く鞄からブザーを取り出して紐を引っ張ってみた。
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