ドレミで愛を奏でよう
「あっ…あのさ」


「うん?」


言いにくそうな顔でうつむく潤。


なんだよ。


「俺、好きなやつできた」

「マジでっっ!?」


一瞬俺は自分の耳を疑った。


潤は昔から、好きなやつがいなくて、不特定多数の女と関係を持っていた。


「すっげぇいい子だよ。名前はー…恥ずかしいから言えねぇけど。真面目な子でかわいいんだ」


顔を真っ赤にして話す潤。

しばらく話したあと潤は「じゃあな」といって部屋に戻って行った。

俺はさっきまでの嫌な気分も忘れて、一人考えていた。  
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