恋愛モノ短編集
どこまでも無表情な羽女性。

少年は、彼女の顔を見ることすらせず、ただ背を向けてうつむいている。

何かをどうかしたところで、今日という日は必ずやってきていた。

やってこなければならなかった。

だが、それをわかっていたところで、彼の目から滴る、一筋の涙を抑えることはできなかった。

「泣いて、いるのか?」

彼女の質問に、少年は無言で答える。
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