俺と… どうしたいの?

何してんだアイツ…

突然 夕姫が向きを変えて戻ってくる。

俺は夕姫を目で追っていた。

ちょうど顔がはっきり見える距離に夕姫が立ち止まった。

今度はなんだ?

その時、パッと上を見上げた夕姫。

み、見た!アイツ… 俺をまっすぐ見やがった!

夕姫は 俺を見て少し赤い顔をしながら笑って手を振っている。

それから夕姫はしばらくして、さっきは持ってなかった傘を手にして出てきた。

傘? 取りに戻ったのか…

そしてまた まっすぐ俺を見て手を振って帰っていく。

夕姫… お前、まさか俺を好きなのか?

この日以来、いつにも増して夕姫が視界に入る。
自分で認めたくないが、俺が夕姫を探しているとも言える。

いつも見える夕姫の姿。
口移しでドリンクを飲ませた事よりも俺は気になっていた。

夕姫の本心はわからない。

そんな時、夕姫と同じ2年の子に呼ばれた。

またかと思い、呼ばれた屋上に行くと、そこには3人いた。

しかも、そのうちの一人は夕姫。

なんで夕姫がいるんだ?

「 先輩、私は陽加って言います。1年から憧れて… あの、好きですっ 彼女にしてください!」

やっぱり告白か… でも夕姫はなんで一緒にいるんだよ、イラつく…

夕姫の友達に告白される俺。
夕姫は顔を背けて見ないでいる。

夕姫は俺を好きだと思った…
好きならここにいるわけがない。

じゃあ俺はどうなんだ?
なんでイラつく?
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