闇ノ花
低い声で聞いてくる山崎。
……嘘を付かさせない雰囲気だ。
言うしか……ないかな。
「外に出てただけ」
「……理由は?何故外に出る必要がある?」
「強くなりたいから……」
私が毎晩のように外に出ているのは、強くなるため。
今回は、沖田さんと戦って終わった。
だけどいつもは、何人かの男を倒す。
「強い忍になりたいから」
「……」
山崎の目を真っ直ぐに見て、私はそう言った。
強くなりたい。
日本一の忍になって、敵を討ちたい。