闇ノ花
「起きたか」
……何でそんな冷静なんですか。
山崎を不思議に思って見つめる。
「な、何でっ」
「……?」
「何で一緒に寝てるの?」
聞いた途端に、少し顔を赤くした山崎。
何で山崎が赤くなるの?
「……いや。寒かったからだ」
「ぜ、絶対嘘でしょ!何で?」
山崎は、ぷいっと顔を背けて起き上がる。
何で教えてくれないのかな。
まさかのまさか……私が何かをしてしまった、というわけではありませんように。
何だか急に恥ずかしくなって、私はぼふっと布団にもぐり込んだ。