闇ノ花
「“お母さん、お父さん”と、寝言で言っていました。……泣いていました」
「……!」
副長は驚いたような顔をする。
小松が泣く、なんて想像も出来ないだろう。
それから小松を部屋まで運び、布団に寝かせた。
……その際、「行かないで」と腕を引っ張られ、離してくれなかったのは言うのを伏せておく。
「両親に会いたいのかもしれないな……」
「そうだと……思います」
──だが、小松の涙を見た瞬間、俺の中に何かが襲った。
*山崎side*
おわり