闇ノ花
深く頷いた。
不安でいっぱいだけれど、未来から来たどう考えても怪しい私を、新撰組は置いてくれているんだ。
何もしないわけにはいかない。
「だが、お前一人だと危険だ。山崎にもやってもらう。……いいな、山崎」
土方さんがそう言うと、サッと山崎が姿を現した。
「……承知しました」
「まずは間者を探し出すのが優先だ。奴らが何を考えているのかは、それからでいい。何か少しでも分かった事があったら、逐一報告しろ」
「はいっ!」
そう返事をすると、この日から私と山崎は動き出した。