闇ノ花




「とりあえず今日は土蔵で寝ろ。明日、どのような理由であんな所にいたのか、及びお前は長州の者であるかどうか聞く。自分のことを隅から隅まで洗いざらい全て吐け」


「……っ!」


「一つでも疑わしい事があれば、正直に言うまで体に痛みを叩き込む。それから、局長と副長に無礼な真似はしないように」





奴がそんな風に言っている間に、その屯所とやらに到着したようだ。


シュタッと屋根から地面へ飛び降りる。


そして掛けられてある、大きくて立派な表札。


そこには大きく、こう書いてあった。





『会津藩御預り新撰組屯所』






……え?


屯所って、新撰組の?


新撰組って……幕末の?


江戸時代末期の?


それで、警察みたいなやつだったっけ?




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