闇ノ花
睦月の満月
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庭に出て、夜風にあたる。
はぁ……涼しい。
雪が降っていて、一年前を思い出した。
本当に、早いなぁ……。
かじかむ手を、自分の息で暖め、視線を上に向けた。
「うわぁ……綺麗……」
すると、真っ先に飛び込んできたのは大きな満月。
ぼーっとそれを見つめていると、後ろに気配を感じた。
振り返ると、そこには土方さんが立っていた。
「……お前、ほんとここが好きだな」
「はい。何だか、落ち着くんです」
そう答えて、ぼんやりと浮かぶ月を見つめる。