闇ノ花




土方さんは眉間にしわを寄せる。


でも……もう、決めたから。


……私は今まで、ただ復讐をする為だけに、修行を重ねてきた。


それは今も変わらない。


だけど──。





「もう、仲間を失いたくないんです」


「……」


「──私は、仲間を守る為に強くなります」





気付いたのだ。


どれだけ、みんなの事を大切に思うようになったのか。





「それが私の“誠”であり、信念です」





手を畳につき、深く頭を下げる。





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