闇ノ花
「金平糖は常備。……この間は、一人で十本くらい団子食ってたんだが」
「は⁉そんなに⁉」
どんだけ食べてるんだあの人は!
それに、金平糖常備って。
甘味好きにも程があるよ。
驚きながら、お汁粉を頬張る。
だけど、美味しい物を食べていると、時間が経つのが早いのは当たり前だった。
「うわー、美味しかった。ごちそうさまでした」
あっという間に、お汁粉がなくなる。
山崎もちょうど食べ終わったみたいだった。
「よし、行くか」
立ち上がり、お勘定をする山崎。
そうして私達は暖簾をくぐって店から出た。