闇ノ花
──
───
────
外に出ると、夕焼けが空に広がっていた。
そして、見慣れた幕末の京の景色……。
その中を、また、山崎と並んで歩き屯所へ向かう。
「山崎、今日はありがと」
「……いや、喜んでくれたみたいだから良かった」
「だって美味しいもんー」
私は笑いながら、山崎の顔を見上げた。
山崎もいつもよりも優しい笑顔を浮かべていた。
私は……本当に山崎に助けてもらってばかりだね。
山崎が隣にいると、何だか安心する。
それに、何故か分からないけど、鼓動が速くなっていた。
そのせいで会話が続かない。