闇ノ花
「分かった、お前は早く行け」
「うん!」
沖田さんを山崎達に任せて、私は再び、油小路へと向かった。
全力疾走で京の町を駆け抜ける。
これから、何が起こるの……?
不安で不安で、仕方がなかった。
沖田さんの事もあって、もう時間はかなり経ってしまった。
……今は、数分でも無駄には出来ないんだ。
まだ間に合うはず……。
息を切らしながら、必死で走った。
しかし──。
油小路に近付くにつれて、刀がぶつかり合う音が聞こえてきた。