闇ノ花

自責の念



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「嘘、ですよね?」


「……ごめんなさい、沖田さん」





屯所に戻ると、沖田さんは布団に横たわっていた。


私が、油小路での事を告げると……沖田さんは、驚愕した表情を浮かべる。





「どうして、芳乃さん……助けるって、言ったじゃないですか」


「本当にすみません。……藤堂さんを、助けられませんでした……」





私が頭を下げると、沖田さんはゆっくりと起き上がった。





「……何で助けられなかったんですか⁉やっぱり、私が盾になればよかった!」


「……っ」





珍しく怒鳴る沖田さんから、思わず視線を逸らす。



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