闇ノ花
──
───
────
「未来から来たって、本当?」
廊下を歩きながらそう聞いてくる平助。
……名前で呼ぶのは何だか嫌だから、名字を教えてほしい。
「本当です」
「そうなんだ……」
平助はそう呟くと、にっこり笑って私の方を向いた。
……何?
「僕は藤堂平助!よろしく!」
「あ……私は小松芳乃です」
何でよろしくって言われたかは謎だけど。
何故かテンションが高い藤堂さんの後ろを、私は追い掛けたのだった。