闇ノ花
そして生き残ったお爺ちゃんは、その一件から忍との縁を切った。
しかし、小松家が消えてもなお、日本一を争う忍達の戦いは絶えなかった。
……私は忍が嫌いだ。
嫌いだけど、両親の敵を討つには、自分も強い忍にならなければいけないと思った。
日本一になる為、毎晩街に出て、悪さをする男達を倒す。
それも一つの練習になるから丁度いい。
しかしやり過ぎたからか、私はいつの間にか、この日本で”花姫“と呼ばれるようになっていたのだ。
……果たしてその名の由来は謎。
いや、そんなことはどうでもいい。
両親を殺したのが、誰なのか。どの忍なのか。
肝心なそれが分からなかった。
日本一の忍であったお爺ちゃんなら、分かるはずなのに教えてくれない。
だから強くなって、私から親を奪った奴を突き止めて……復讐する。
それが今、私のやるべき事だ。