後輩レンアイ。
そうだ、すっかり忘れていた。
中里清華は、カラダを売って金を稼いでいる。
俺の母親と、似たようなもの。
『遊び人』
しっかしまぁ…あの兄妹は、強いな。
（昔の俺とは、全然違うわ…。）

なんで昔の俺と比べたかなんて、俺にも分かんなかった。
ただ、状況が似てたからかもしれない。
俺だったら、大切な人が汚れるようなこと絶対止めさせるしな。

その点、あの子達は我慢してる。
随分と、最近の子供は大人じみてんな。

俺は、おとなしく授業を受けながら、そんなことを考えていた。
「…志堂君、ここの問３を解いてください。」
数学のババァが俺を指した。
どいつもこいつも、俺に無理矢理関わろうとしやがって。
俺は問３をさっさと解いて、席に着いた。

そういえば、中里清華が拾った猫。
どうなってんのかなー。
…ストレス発散されてるとか。
うっわ、マジでそんな気がしてきた。
ちゃんと飯食ってんのか？
ちゃんと風呂入ってんのか？

マジで心配だ。
…よし、帰りはあのファミレスに寄ってみよ。
< 17 / 94 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop