後輩レンアイ。
「ここか…」

俺の目の前にあるのは、一軒家だ。
ごくふつうの。

ピーンポーン

軽い音がした。

ガチャッ

「なんで家知ってんの。」
第一声がそれかよ。
「ファミレス行ったら、渡されました。」
そう言って、俺はさっきもらった紙を、中里清華にひらひらと見せた。

「あー…」
中里清華は妙に納得し、ため息をついた。
「アンタ、あたしのセフレだと思われてるよ。」
セフレ!?
最悪だ。

ついつい俺も頭を抱えてしまった。
「ま、ご愁傷様。
で、何の用?」
いや、何の用かと言われれば何もないけど。
「もしかして、何の用もなかったの!?」
あー、ハイ、その通りで。

「じゃあ何で来たの…」
落胆するように、またため息をつく。
「とりあえず、上がってもいいですか?」
「それはアンタが言う台詞じゃないけど…
まぁ、いいよ。上がって。」

お邪魔します、と声をかける。
靴を揃えて、中に入った。
おー、以外と綺麗だ。

「とりあえず、コーヒー入れるから。」
そう言って、中里清華はキッチンに消えた。
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