後輩レンアイ。
「…なんだ、オマエまた清ねぇにくっついてんのか。」
スウェット姿の、男が出てきた。

「あー…え、と」
「陸。」
「あーそうそう、陸クン?」
「クンとかいらないから。」
「あ、そう。」

今時の子供はなんて生意気なんだ!
あ、俺も今時の子供か。
「オイ、オマエ清ねぇとどういう関係?」
「…いや、まったくもって他人です。」
「他人がこんなとこまでくるかよ。」
「…。」

どこかの水泳選手が言っていた。

なんも言えねぇ。

うん、意味合いは全く違う気がするが。
「オマエ、清ねぇの彼氏?」
「は!?ちげーよ。誰があんな女好き好んで…」
ひゅ、と音がした。
気がつけば、首の頸動脈に、カッターの刃が当たっている。

「あんな女?」
陸の目か怖い。
コイツ怒らせたら、俺死ぬ!

「陸、ダメでしょ。
曲がりなりにもお客さんなんだから。」
注意の内容がフォローになってねぇ!!
「アンタも、陸を怒らせないで。
今ので体験したと思うけど、陸を怒らせると死ぬから。」

なんでそうなる!?

「陸、小さい頃から武術習ってるの。
アンタでも勝てないね。」
俺、勝算ナシ。
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