後輩レンアイ。

「こういうとき先輩なら、冷ややかに対応して早期解決すると思ったけど。
案外想像通りに行かないもんだな。」

「早期解決…」

「だって先輩、ケッコウな数の修羅場くぐり抜けてそうだもん。
それこそ、殺されかけたり…」

「…あるわけ、ないでしょ…?
あたしはフツーの人間なんだから…ッ
殺意なんて向けられたこと…ッ、そんなの、あるわけ…」

「お、おい、落ち着けって…」

「あたしは、強い。
強いんだから…あんなのでビビってどうすんのよ。
だれがみんなを守る?
あたししかいないでしょう?
もっと、強くならなきゃ……」

どういう、ことなんだろうか。

先輩は今のままでも十分強いのに。
なぜこれ以上、強くあろうとするのか。
陸達を、守りたいからなのだろうか。
それとも、他の何かを?

(っあ~~~~、訳わっかんねぇ)

「とりあえず俺、このあと見合いがあるんですけど…」

「……見合い?」
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