後輩レンアイ。
───…あれから、あまり会話をせずに先輩の家の前まできた。
「…ちょっと待って、今鍵開けるから。」
カチカチカチ
さっきから、先輩がおかしい。
震えた手で握られた鍵は、なかなか鍵穴に収まってくれないらしく。
「…先輩?あの、」
「何でもない。」
にっこり見せた笑顔は、とても綺麗だった。
カチカチ…カチャ
「…さあ、上がって。」
「お…お邪魔、します。」
「…清ねぇ、まだソイツとれないの?」
くっ…入った瞬間陸の毒舌かよ。
上等だ、俺も男!
ビビってばっかいらんねぇな。
「俺は、くっつき虫ではない!」
「いやどう見てもくっつき虫でしょう。」
ここで登場長女さん。
ある意味陸より心に突き刺さる。
「真奈ちゃん…だっけ?
小4とは思えない大人ぶりだね~。」
「当然です。
アナタと違って自分がしっかりしないと自分が困るって分かってるから。」
「ハイハイ、3人ともそこまで。」
先輩が、宇巳を呼んできて、と言うと、真奈ちゃんは宇巳を呼んできた。