後輩レンアイ。
3章
いじめっ子の素顔
───清華side
…さて、どうしたものか。
「…。」
「これでこの件はなかったことにしていただけませんか?」
「あの…」
目の前には、菓子箱に詰められたお金と、西園寺…ナントカさん。
親御さんもご一緒。
朝学校に登校したら、いきなり放送で呼び出されて会議室に行けと言われた。
…何事かと思えば、なるほど。
あたしを襲わせたことを警察に通報するな、と。
まあもともとその気もなかったけど…
こんなまとまった大金初めて見たわ。
「あの、これっていくらくらい…」
「1000万入っています。
たりないようでしたら、追加で都合を付けます。」
…マジですか。
1000万を足りないって…
金銭感覚狂ってますよねおたく。
「あたしなんかに1000万出していいんですか?」
「娘の人生を買うと思えば安いものです。」
人生、って…
お母様の横に座ってらっしゃるご本人サマは、納得いかなそうな顔をしている。