後輩レンアイ。

3度目の正直



───龍太side


「馬鹿者!」

…ただいま説教中。

「見合いに遅れるどころか行かないヤツがあるか!!
おかげで先方はかんかんだ!

次の取引はライバル会社にわたるかもしれん…!

そうなったらお前のせいだぞ!!

それにすっぽかしたのは他の女にうつつを抜かしていたからだと?

ふざけるのもいい加減にしろ!

まったく…なんでこんなのを認知したんだ私は!

お前なんか母親について行けばよかったんだ…!
そうしたら私は優秀な養子をとって完璧に育て上げたのに…!」

「すみません。」

こういうのはしょっちゅう言われるから慣れてる。

聞き流すのが、一番いい。

いちいち傷ついていたら、いくつ心があっても足りない。

それでも今日は、いくらか余裕があるように感じた。

どうしてだろうか。

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