後輩レンアイ。


──────…


「「龍太サマ~!♡」」

門から入るなり、俺の周りに人だかりができる。

歩きづらい…。

「お、おはようございます龍太サマ!」

「おはよう、宮園さん。」

にっこり。
うげぇ、気色悪っ。

なに龍太サマって。
なに宮園さんって。

つーかなににっこり笑ってんだ俺は。

「あのっ、今度わたくしとお食事に行きませんかっ?!」

「うーん、そうだなぁ…
空いてる日なら大歓迎だよ。」

にっこり。

ああ?
なにが大歓迎だよ。
むしろ最悪デーだよ。

「じゃっ、じゃあいつが空いてますの?」

「あ~…うん、えっとね、」

やっべーなんて言い訳しよう。
親父の仕事手伝う?
しばらく用事がある?
ダメだ、どれもちゃんとした理由にならない。

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