ホントに大切なもの☆
そっとそれを拾う

やっと決心出来たのに…


やっと自分の手で守る自信が出来たのに…

またこんな大事な時に側にいられないのか…?

指輪を握りしめ、家を出た
「ハァ…ハァ…」

俺は、息を切らせながら走る

そこに居る保証なんてない
でもひたすらに走る

「ハァ…ハァ…」

来たのは明希の事務所

受け付けにマネージャーを呼ぶように頼む

受付嬢が「あの…どちら様で?」と訊ねる

俺が「明希言うたらわかるから、はよ呼んでや」と言うと受付嬢が「あっ…Casissの…すぐ呼びます」と
言い受付嬢は、電話でマネージャーを呼んだ

すぐに俺の所に来たマネージャーが「明希さん!」と言ったので「来瞳は、おるん?」と訊くとマネージャーが「いえ…ココには居ません…」と言った

俺は、必死に「頼む…何処に居るか教えてや…」と言うとマネージャーが「すみません…それは出来ないです…」と言った

「なぁ!頼む!教えてくれ!」とすがる様に言い俺は、人前にも関わらず、頭を下げた

そんな俺をみてマネージャーが「明希さん…人が見てるんで頭を上げて下さい!」と言った

俺がなりふり構わず「そんなんどうでもええ!俺は…俺は…来瞳に会いたいんや!」と言うとマネージャーは、「明希さん…」と困った声で言った

周りの人が俺を見る

"あれ明希だよね?"

"頭下げてるよ"

"吉川来瞳とどういう関係?"

"もしかして吉川来瞳がliveで言ってた相手って明希?"

周りの奴らがそんな事を言う中、マネージャーが溜め息を吐いた

するとマネージャーが「明希さん…わかりました…来瞳の元へ案内します…」と言った

俺が「ほんま!?」と言うとマネージャーが「車に乗って下さい」と言った

俺は、マネージャーに言われるがまま、車に乗り来瞳の元へ向かう

そこは、都心から離れた場所で車は、あるごく普通のアパートの前で止まった
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