Street Ball
「コートに居るだけで汗がすげぇよ。」


泰二に続いた鉄は、既に額に大粒の汗を掻いていた。


「今まで運動不足だったんだから、丁度良いくらいだろ。」


苦笑いで返してくる鉄だが、瞳の輝きは頭上に有る太陽にだって負けてはいない。


「おぉー!懐かしいなそのバッシュ。」


「だろ?復刻版で出てたから買っちまった。」


笑うと小さな瞳は一筋の線となる鉄は、嬉しそうにバッシュを撫でた。


オレンジとブルーの色使いは派手だが、機能性は最新モデルにだって引けを取らない。


無限を思わせる特徴的なソールは、中に十数年前に開発した蜂の巣エアが詰まってある。


鉄の機動性を確実にアップしてくれるであろうそのバッシュは、リーボックのクエスチョン。
< 129 / 410 >

この作品をシェア

pagetop