Street Ball

「双英（そうえい）今何処？今日も休むの？」


「今は校門。一々電話してくんなよ翠(みどり)。」


納得したのか、俺の返答にムカついたのか、翠は一方的に電話を切った。


俺の父親は日本人で、お袋は中国人。


俺は日本と中国のハーフと言う事になるが、中国語は全く喋れない。


父親も戸籍上の親子と言うだけで、会った事も無い。


電話をかけてきた翠も、俺と同じ境遇だった。


幼なじみでクラスメートだが、残念ながら、テレビドラマや少女漫画のような色っぽい話しは無い。


それでも昔からの付き合いで、何かと俺の世話を焼きたがるのだ。


また一つ、この天気と同調した事が増えた。