Street Ball
全部割れているガラスも有れば、罅は入っているが何とか持ちこたえているガラスも有る。


バッシュのまま昇降口を抜け、三階にある自分のクラスへと向かう。


受け持ち授業も無く暇を持て余した教師が、擦れ違う瞬間に顔を顰めた。


「なんか文句あんのか?」


言葉よりも先に身体が反応していた。


白いYシャツの襟元を絞められた中年の教師は、言葉にならない声を発している。


「このクソが。」
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