Street Ball
俺達を初出場チームだと侮っていた結果が、前半開始三分で13対2。


二桁のリードは、心強いものが有る。


それを慌てた相手チームのタイムアウトで、一分間の休憩。


「俺達を甘く見過ぎだろ〜。」


そう言ったのは、コートの端にべたりと腰を下ろした鉄。


顔と頭から吹き出る汗を、黄色いタオルを使って一遍で拭き取ってしまう。


最近分かった事は、鉄は無口なのでは無く、極度の人見知りだという事だ。


だが、未だ翠との会話には慣れていない。


「まぁ、このまま行けばな。」


二桁リードしていても、流石に冷静な泰二。


「そう、此処でタイムアウトを取ったって事は、奴等気持ちを切り替えて来るぞ。」
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