Street Ball
角刈りのディフェンスでゴール下から誘き出されていた鉄を後目に、赤毛が余裕の有るレイアップを放つ。


13対4。


その後は、何度も同じ展開に苦しまされた。


オフェンス時は鉄に通ると思ったパスが、ことごとくゴールラインを割る。


その後には、鉄が身体の何処か一部を押さえて苦痛の表情を浮かべていた。


ディフェンス時は、ニンジャで動けなくなった俺の代わりに、赤毛のマークに付いた泰二がすっ転ぶ。


前半開始三分で奪った十一点のリードは徐々に追い付かれ、俺達のチームは無得点が続く。


結局、前半が終わった時にはリード分どころか、八点差を付けられていた。


13対21。


前評判通りの結果に、数少ないギャラリーの数は更に減っていった。
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