Street Ball
後半開始のコールが鳴り、相手チームからオフェンス。


ニンジャをしようと向かってくるつんつん頭を視界で捕らえ、素早く赤毛と距離を取った。


スクリーンは、ディフェンスとオフェンスの距離が近ければ近い程有効となる。


目的を失って狼狽えるつんつん頭と、目論見を外された赤毛。


手元が疎かになった隙を突いて、一気に赤毛に詰め寄ってボールを奪う。


「泰二!」


一旦泰二にボールを預け、相手チームと攻守を交換する。


プレー中は攻守の交換が激しい為、対処方法を考えられなくなってしまう。


それが前半の失態を招いたが、三分間のハーフタイムに救われた。


「行くぞ夏目!」


泰二の声と共に走り出すと、俺に向かって出した泰二のパスは明後日の方向へ。
< 152 / 410 >

この作品をシェア

pagetop