Street Ball
それから数時間は、何も言葉を発しなかった。


ただ目の前で教師達が集まり、俺の今後について話しをしている。


後悔?有る筈がない。


反省?する筈がない。


保冷剤で顔を冷やしている、俺に蹴られ続けていた教師が、声高に俺を退学だと言い続けている。


その主張通り、処分はあっさりと下された。


夏目双英、在学期間二ヶ月で掃き溜めの高校を退学。


朝からずっと曇っていた俺の心に、雲間から光が射し込んだ気がした。


だが、外は未だ曇り空が続いている。
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