Street Ball
本戦一回戦
これから試合だというのに、やる気を奪っていく気怠い夜気が身体を包む。
ロンと一緒に居る碧を見てから、会う回数は二日に一回となっていた。
会えば会う程、肌を重ねれば重ねる程、碧に惹かれていく自分が居る。
それに伴って、翠と会う回数は減っていったが、翠が感づいた様子は無かった。
少なくとも、俺の目にはそう見えた。
「元気ないな。どうかした?」
「あ、ううん…別に。」
翠との間で唯一増えた事と言えば、翠の生返事だけだった。
碧との事がバレていたらと思うと、それから先の会話は続かない。
気付けば、逃げ場を求めてスピリットを取り出していた。
[SB]への通りをガードしている、ピックアップトラックのヘッドライトに照らされ、吐き出した煙が紫に色づく。
歩きながら、赤と茶のボヘミアンワンピを着た翠をチラチラ見るが、かける言葉が見つからないまま[SB]へ着いた。
ロンと一緒に居る碧を見てから、会う回数は二日に一回となっていた。
会えば会う程、肌を重ねれば重ねる程、碧に惹かれていく自分が居る。
それに伴って、翠と会う回数は減っていったが、翠が感づいた様子は無かった。
少なくとも、俺の目にはそう見えた。
「元気ないな。どうかした?」
「あ、ううん…別に。」
翠との間で唯一増えた事と言えば、翠の生返事だけだった。
碧との事がバレていたらと思うと、それから先の会話は続かない。
気付けば、逃げ場を求めてスピリットを取り出していた。
[SB]への通りをガードしている、ピックアップトラックのヘッドライトに照らされ、吐き出した煙が紫に色づく。
歩きながら、赤と茶のボヘミアンワンピを着た翠をチラチラ見るが、かける言葉が見つからないまま[SB]へ着いた。