Street Ball
俺はこれから、また前の生活に戻る。


と言うか、コートとリングが無ければバスケは出来ない。


必然と言えば必然だ。


でも、何か張り合いがないような気がする。


一度は諦めたバスケ。


[SB]で再燃したバスケへの思い。


その火がもう一度消され、行き場を無くしていた。


「アキはこれからどうするんだ?」


富さんに憧れて慕い、行方を探してこの街に辿り着いたアキ。


復讐の手伝いをし、今は富さんと決別した。


そのアキが、これからどうして行くのか、行き場を失った俺は聞いておきたかった。


「さぁな〜。でも、過去に捕らわれて生きる人間を二人も見続けてきたから、俺はそうならないように生きてく…かな?」


過去より今か…。


確かにな。


富さんと碧に振り回されていたのも、今となっては数分前の過去だ。


気持ちの整理がつくような時間じゃないけど、それでも過去は過去。
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