Street Ball
ドアを開くと、また直ぐ目の前に金網のドア。


その先にはコの字型に区切られた、ハーフコート。


そのコの字より一回り小さく、逆向きのコの字型の金網が張り巡らされている。


三方を金網に囲まれた世界。


その雰囲気は、何時かテレビで見た古代コロセウムのよう…。


広がった視界の次に飛び込んできたのは、興奮と汗の混じった喚声だった。


何故そこまで熱狂しているのかは、金網のドアを開いてコートに立って気付いた。


ボールが飛び出していかないようにか、道路に面した金網に、縦に丸められたお札が幾つも刺さっている。


どうやら此処は、賭バスケの会場だったらしい…。
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