Street Ball
ゴール下を目指して突っ込んでいき、俺よりデカいディフェンスを空中で抜き去る。


ディフェンスの裏を突き、センターへ通すアシストパス。


オフェンスは確かに楽しいが、ディフェンスも同じだけの回数をこなさなければならない。


楽しむコツは、オフェンスが裏をかいたと思っているプレーを、ピシャリと止める事。


そのまま自分でゴールを決めれば、スコアには書かれない二点が付け加えられる。


つまり、チームにとっては四点分のプレーをした事になる。


俺が五人居れば、無敵のチームが出来ると思っていた事もあった。


いや、それは今でも思ってるか…。


そんな事を延々考え続けていると、磨り硝子は茜色に染まっていた。
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