Street Ball
打撲と裂傷で出来た傷は、どうしようもなく高ぶる心と同調し、熱を放ち出す。


まるで、身体が茜色に染まっていくから熱を持つようにも感じる。


久しぶりにドリブルした両手。


久しぶりで不格好ながらも、シュートを決めた両手。


俺にとってバスケは、脳内麻薬を分泌させる快感と同じだ。


もう一度、バスケをやりたい。


いいや、もう一度…Street Ballをやってみたい。


こんな気持ちになったのは、一心不乱にバスケの真似事をしていた小学校以来だ。
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