Street Ball
偶然とは必然か…
細道を塞いでいる、ブルーメタリックのダッジ・ラム。


立ち尽くしているスキンヘッドは、俺の顔を見て意地悪そうな笑みを浮かべた。


そら見た事かと言いたそうな顔に内心は苛ついたが、無視して脇を通り過ぎる。


俺は見返す前に吠えるような、弱っちぃ飼い犬じゃない。


ポスターの周りから蛍光灯の灯りが漏れている、自動扉の前に立った。


店内に入る時、ギャラリーの盛り上がっている歓声に誘惑されたが、脳内から振り払って店内に入る。


レジの奥でパイプ椅子に座り、雑誌を読んでいる店長の所へ進んでいく。


人の気配に気付いた店長が顔を上げ、真っ黒な丸いレンズ越しに俺を見つけた。


「今日は助っ人するチームなんてないぞ。まぁ昨日の様を見れば、頼むチームも無いだろうがな。」
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