Street Ball
チームという言葉に、中学最後の大会、あの嫌なシーンを思い出した。


「お前は未だ高校生ぐらいだろ?大人しく高校の部活でインターハイでも目指してろよ。」


俺の通っていた高校にも、確かにバスケ部は有った。


学校全体では、真面目な奴が二割。


その中の、極々少数だけが入っている。


入学当初、見学に行って絶対に入らないと決めた。


ガチガチに固められた組織的な高校バスケは、どうにも俺の性に合わないと思ったからだ。


「高校は辞めた。だから俺には此処しか無いんだよ!あと二人連れてきたら、試合には出れるのか?」


メンバーの当てなど無い。


気付いた時には、そう口走っていただけだった。
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