Street Ball
「お前も挫折組か…。まぁチームであれば、此処に有る最低限のルールはクリアだ。」


あと二人。友達と呼べる奴が居ない俺に、果たして集められるのだろうか。


それでも、やるしかない。


一度思い出してしまった興奮は、脳内から中々消えてはくれないのだ。


「そういえば、昨日の試合でバッシュが壊れちまったんだ。あんたの店でジョーダンシリーズは置いてあるか?」


「この辺じゃ富で通ってるんだ。敬語も敬称も要らないから、今度からは富って呼べ。一応Street Ballの受付も俺だからな。」


言い終わると、富はその尖った顎で、壁と平行に立っている横のショーケースを指した。


ガラス越しに並んでいたのは、左から、1、2、4、6、8、9、10、12、13、15、17のジョーダンシリーズ。
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