復讐ゲーム
土曜日、小学校の同窓会当日。
「きゃーっ!癒乃久しぶり~!」
「うわぁ~、朱美!久々だね~!」
やむことのない久しぶり、という声。
しばらくして落ち着いたとき、湊の言葉を思い出した。
――同級生に安西美波を覚えてるか、聞いてみたら?…
「ねぇ、朱美」
「ん?どうしたの、急に。そんな改まって」
「…安西美波」
その名前を出したとたん、朱美だけでなく全体が凍りついた。
「癒乃も…あのメール、来てるの!?」
「え…うん、ここ最近」
そのとたん、周りがざわつき
「私も最近くる!!」
「やだ、みんなも!?」
「嘘、このクラスみんな!?」
と、たくさんの声が飛び交った。
「ねぇみんな、安西美波が誰かわかる!?」
そう私が聞くと、みんなは静まり返った。
その空気ですぐに静まり返った理由は感じ取れた。
――知らないからじゃない、私が覚えてないからだ…
「ごめんなさい、覚えてないの…っ」
黙り込み、つぐんだ口を最初に開いたのは朱美だった。
「私たちが殺したのよ」
「え…?」
朱美はもう一度、はっきりと口にした。
「安西美波は!私たちが卒業式の直後に殺したの」