そしてまた、キミに。


体は動いていないが
規則正しい寝息が聞こえる。


吸い込まれるように
少しの間彼女を見つめていた。





すると、
彼女の目が薄っすらと開かれる。


驚いた俺は、少し後退りをした。




彼女の瞳が俺の姿を捕らえて。


まだしっかりと開いていない瞳で
不思議そうに見つめられる。




「っ…」

胸の奥がトクンと音を立てた。

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